家や土地を手放すことを考えたとき、「売却」と「買取」のどちらが自分に向いているのか迷うことがあります。どちらにも特徴があり、選び方によってスピードや最終的な金額が大きく変わることがあります。ここでは、それぞれの仕組みと向いているケースを整理してみました。
売却と買取の基本的な違い
まずは両者の大きな違いをおさえておくと、選ぶ際の判断がしやすくなります。
売却とは
不動産会社に仲介してもらい、一般の買主に販売する方法です。
- 市場価格に近い金額で売れる可能性がある
- 買主が見つかるまで時間がかかることがある
- 内覧への対応が必要になる
価格を重視したい方に選ばれるケースが多い方法です。
買取とは
不動産会社や買取専門業者が直接購入する方法です。
- 短期間で現金化できる
- 内覧や広告活動が不要
- 売却価格は市場価格より下がる傾向がある
スピードを優先したい場面で選ばれやすい方法です。
売却が向いているケース
売却は、市場から買主を探すため時間はかかるものの、価格面でのメリットがあります。
売却が合っている可能性があるケース
- できるだけ高く売りたい
- 売却までのスケジュールに余裕がある
- 人気エリアや築浅物件で需要が見込める
- 内覧などの対応が負担にならない
時間をかけて比較検討してくれる買主に出会えると、希望に近い価格での成約が期待できます。
買取が向いているケース
買取は価格が相場より下がる傾向はありますが、スピードや手間の少なさが大きな利点です。
買取を検討しやすい状況
- 早く売却して現金化したい
- 内覧対応が難しい
- 相続した空き家の管理が大変
- 建物の老朽化が進んでいる
- 売却が長引くのを避けたい
買取は1〜2週間ほどで完了することが多く、引っ越しや資金計画が立てやすい特徴があります。
価格の違いについて知っておきたいこと
一般的に、売却価格は市場価格に近い一方、買取は「買取業者がリフォームして再販するコスト」を考慮するため価格が低くなりやすいです。
価格差の目安
- 売却(仲介):市場価格に近い
- 買取:市場価格の60〜80%程度が目安になることが多い
必ずしも一律ではなく、物件条件・エリア・需要によって変わります。
売却と買取の良いとこ取りをする方法
近年は「買取保証」というサービスも増えています。これは一定期間売却活動を行い、期限までに売れなかった場合は不動産会社が買取する仕組みです。
買取保証の特徴
- まずは売却に挑戦できる
- 売れなくても最終的な買取価格が保証される安心感がある
- 引っ越しのスケジュールが組みやすい
価格とスピードの両方を考えたい方の選択肢になります。
まとめ
売却と買取は、それぞれメリットと気をつけたい点が異なります。価格を重視したいのか、スピードを優先したいのか、内覧対応や管理負担をどう感じるかによって選び方が変わります。複数の不動産会社に相談することで、自分の状況に合った進め方が見つかりやすくなると思います。
