家を建てたあとに「こうしておけばよかった…」と感じやすいのが「間取り」かと思います。
図面上では良さそうに見えても、実際に住んでみると生活動線が悪かったり、収納が足りなかったりと、住み心地に大きな差が出てしまいます。
この記事では、よくある間取りの失敗例をもとに、後悔しないためのポイントを具体的に紹介します。
よくある間取りの失敗例と対策
【1】収納スペースが足りなかった
- 生活してみると「思ったより収納が少ない」と感じるケースが多いです。
- 特に玄関・洗面所・キッチン・寝室の収納不足は、日々のストレスに直結します。
- 子どものおもちゃや季節ごとの衣類、趣味の道具など、一見増えなさそうなモノが意外と場所を取ります。
【対策】
- 各部屋の使用目的に応じた収納を配置する
- 階段下や廊下などの“隠れたスペース”も活用
- 家族の荷物量をあらかじめ把握して収納計画を立てる
- ウォークインクローゼットやパントリーの活用も検討
【2】生活動線が悪い
- 「洗濯→干す→しまう」の動線がバラバラ
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子どもが玄関からリビングを通らずに自室に行けてしまい、帰宅時の会話がなくなってしまった
【対策】
- 洗濯スペースと収納場所を近づけて、動作の流れを意識
- 帰宅後に必ずリビングを通るような配置にする(リビングイン階段など)
- 家族の動きをシミュレーションし、1日の流れを間取りに落とし込む
- 複数の動線が重ならないよう、混雑ポイントも考慮して設計
【3】コンセントやスイッチの位置が不便
- 家具の配置に対してコンセントが遠く、延長コードだらけに
- 寝室やリビングで照明スイッチが枕元やソファ近くにない
【対策】
- 家具や家電の配置を想定しながら設計段階で決める
- 実際の生活シーン(充電、掃除機、スタンドライトなど)をイメージ
- 使う頻度の高い場所には複数口コンセントを
- スマートスイッチや照明の自動化なども選択肢に入れる
【4】日当たりや風通しが悪い
- 家の中心に窓がなく、昼間でも暗い
- 向きや周辺建物の影響で風が通らない
【対策】
- 南側にリビングを配置し、窓の大きさ・位置を工夫
- 採光・通風のために、部屋の配置や高さを調整
- 隣家との距離や敷地の条件も考慮した設計を
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天窓や高窓を設けることで、採光と通風を補完できることも
【5】家事がしづらい
- キッチンと洗濯機が離れすぎて、家事の移動が大変
- 家族とのコミュニケーションが取りづらい独立型キッチン
【対策】
- 「家事をしながら他のこともできるか」で動線をチェック
- 対面キッチンや回遊動線など、複数ルートの確保も検討
- 複数人で作業することを想定し、すれ違えるスペースを確保
- キッチンからリビングやダイニングが見渡せると、料理中の声かけもしやすくなります
事前に意識しておきたいポイント
- 平面図だけでなく、立体的・時間的な視点で暮らしを想像する
- 朝の準備、夜のくつろぎ時間、休日の過ごし方などをシミュレーション
- 家族の成長や生活スタイルの変化も見据えた柔軟な設計を
- モデルハウス見学では、収納や動線を重点的にチェックするとリアルな感覚がつかめます
まとめ
間取りについては、図面の見た目や面積だけでは判断せず、実際にどのように暮らすかを細かくイメージすることが、後悔しない間取りづくりの第一歩です。
失敗例から学び、家族に合った暮らしやすい間取りを実現していきましょう。