マイホームを建てると決めたとき、気になるのが「どのくらいの期間がかかるのか?」という点ではないでしょうか。住宅の完成までには、打ち合わせ・契約・工事・引き渡しといったさまざまなステップがあります。
この記事では、家づくりの全体スケジュールを月ごとにわかりやすく整理し、どのタイミングで何をするのかを見通せるようにご紹介します。
家づくりにかかる期間の目安
注文住宅の場合、土地の有無や建物の規模にもよりますが、計画スタートから入居までおよそ10〜14ヶ月程度が目安です。
大まかな内訳は以下のとおりです。
フェーズ | 期間の目安 |
---|---|
情報収集・資金計画 | 1〜2ヶ月 |
土地探し・住宅会社選定 | 2〜4ヶ月 |
プランニング・契約 | 2〜3ヶ月 |
着工〜完成 | 4〜6ヶ月 |
引き渡し・入居準備 | 約1ヶ月 |
【月ごとのスケジュール例】家づくりが始まってからの流れ
以下は、「土地なし」のケースで、家づくりをスタートしてから完成までを約12ヶ月で進める場合のスケジュール例です。
月1〜2:情報収集・予算の検討
- 家族での方向性のすり合わせ
- 理想の暮らしや間取りのイメージづくり
- 住宅ローンや補助金制度の確認
- ハウスメーカーや工務店の情報収集
- 資料請求・住宅展示場の見学
この時期は焦らず、じっくり検討を重ねておきたいところです。
月3〜4:土地探しと住宅会社選定
- 土地の条件を整理し、不動産会社と相談
- 地域や価格、通勤・通学の利便性を比較
- 気になる住宅会社と面談・比較検討
- 簡易プランや概算見積もりを依頼
土地が決まっていないとプランが進まないため、土地探しはスケジュールの鍵になります。
月5〜6:間取りや仕様の打ち合わせ
- 詳細なヒアリングに基づくプラン作成
- 間取り・生活動線・収納・日当たりの調整
- 設備や内装、外壁などの仕様選定
- 見積もりの精査・オプション調整
ここで決める内容は、実際の住み心地や使い勝手に直結します。時間をかけてじっくり進めるのがポイントです。
月7:建築請負契約の締結・ローン申し込み
- 最終プランと見積もりの確認
- 建築請負契約を締結
- 金融機関へ住宅ローンの本申込み
- 土地の決済(購入の場合)
このタイミングで、設計図や仕様書に間違いがないか最終確認しておくと安心です。
月8〜9:着工前の準備
- 建築確認申請(役所への申請)
- 地鎮祭の実施(希望する場合)
- 仮住まいや引っ越しスケジュールの調整
- インフラ手配(電気・ガス・水道)
書類の準備や調整が多いため、住宅会社のサポートがあるとスムーズに進みます。
月10〜12:工事着工〜完成
- 基礎工事→上棟→内外装工事
- 配線・断熱・設備の取り付け
- 中間検査や現場確認(タイミングは会社による)
工期の長さは建物の構造や規模により異なりますが、木造2階建てで4〜5ヶ月程度が一般的です。
月13〜14:完成・引き渡し・入居準備
- 竣工検査・立ち会いチェック
- 住宅ローンの実行
- 登記手続き・火災保険加入
- 引っ越し・各種手続き(役所・インフラなど)
晴れてマイホームでの暮らしがスタートします。
この時期は忙しくなるので、早めに準備を進めておくと安心です。
季節や天候による工期への影響も考慮しておこう
梅雨や台風、冬場の積雪など、天候によって工事が一時中断されることもあります。
とくに基礎工事・上棟などの屋外作業は天気に左右されやすいため、余裕をもったスケジュールを立てておくと安心です。
スケジュールは「余裕」を持つことが何より大切
家づくりのスケジュールはあくまで目安であり、家庭ごと・地域ごとに少しずつ変わってきます。土地の条件や設計内容によっては、1〜2ヶ月の前後が出ることもあります。
また、打ち合わせに時間をかけたい方や、ゆっくり家族で検討したいという場合は、最初から1年半程度の計画で進める方も多いです。
家づくりのスケジュールは「全体の流れ」をつかむことから
家づくりは工程が多いため、最初のうちはゴールまでのイメージが湧きにくいものです。ですが、全体の流れをあらかじめ知っておくことで、今なにをするべきか、次に備えるべきことが自然と見えてきます。
自分たちのペースを大切にしながら、少しずつ夢のマイホームに近づいていきましょう。